ものを減らすのって大変・・・。なにかコツはない?
ものを減らす・断捨離は終活において手を付けやすい活動ではありますが、手間がかかり始めるためには重い腰を上げる必要があります。
いざ始めようと思ってもどこから手を付けていいか分からないことも多いかと思います。
今回の記事では今からものを減らそう、断捨離を始めようと思ってる方に対して、ものを減らすコツをお伝えしようと思います。
この記事の執筆者 Dr.よだ: 2016年に医師免許取得。また浄土真宗西本願寺派の僧侶として教師資格も取得。現在は内科専門医として地域医療や緩和ケアを中心に勤務。地域社会と高齢化社会、生と死に向き合いながら医師として、また僧侶として活動中。終活や人生の豊かさについて考えています。
終活で断捨離が必要な理由
家族への負担軽減
終活とは、あなた自身の人生の最後をどのように過ごすか、そしてその後の手続きや遺品整理をどうするかを考え、計画する活動です。
この終活の中でものを減らす、断捨離が非常に重要な役割を果たします。
特にものを減らすことで家族への負担軽減することができます。
遺品整理は時間と労力がかかる作業であり、亡くなった後に家族がその負担を感じることは少なくありません。
しかし、事前に断捨離を行うことで、不要な物を処分し、必要な物だけを残すことができます。
これにより、家族が後で行う遺品整理の負担が大幅に軽減されるのです。
心の整理
断捨離は物理的なスペースだけでなく、心のスペースも整理する効果があります。
人が持つ物はその人の歴史や価値観、思い出など、多くの「心の荷物」も一緒に持っています。
終活を進める過程で、これらの心の荷物を整理することは、精神的な安定や落ち着きをもたらします。
また何を大切にし、何を手放すべきかを考えることで、あなた自身と向き合い、人生の最後のステージをより良いものにするための準備ができます。
快適な生活空間
最後に、ものを減らすによって得られるもう一つの大きなメリットは、快適な生活空間の確保です。
不要な物が多いと、家の中が狭く感じ、日常生活にストレスを感じることがあります。
しかし断捨離によって物を整理し、必要なものだけを残すことで、生活空間が広がります。
物を減らすことにより日常生活が快適になり、終活の準備もスムーズに進むでしょう。
断捨離の進め方
あるものを把握する
断捨離を始める前に、まずはあなたが何を持っているのかをしっかりと把握することが重要です。
物が多すぎて何がどこにあるのかわからないと、効率的な断捨離は難しいでしょう。
そこでおすすめなのが、持ち物リストの作成です。
全ての物を一覧にして、それぞれがどれだけ必要か、どれだけ使っているかを評価します。
この作業を通じて、自分が何を持っているのか、何が必要なのかが明確になります。
不要なものを捨てる
次に、不要なものを捨てる作業に入ります。
ここで大切なのが「捨てる基準」を設定することです。
一般的には、1年以上使っていないもの、未来でも使う見込みがないものは捨てる、といった基準がありますが、人それぞれのライフスタイルに合わせて基準を設定しましょう。
また写真を撮ってデジタル化するなどの方法もあります。
新しいものを増やさない
断捨離をしても、新しいものをどんどん増やしてしまっては元も子もありません。
ここで役立つのが「5年ルール」です。これは、5年以内に使う見込みがないものは購入しない、というルールです。
このルールを守ることで、物の増加を抑制し、断捨離後も持続的に整理された状態を保つことができます。
ミニマリストとして生活することで、新しいものを増やさない生活を送ることができます。
断捨離のコツ
ものを減らすためには断捨離を行う必要があります。
そこで今回は断捨離をしっかり行うための6つのコツをお伝えします。
優先順位を設定する
どの部屋・カテゴリから始めるか
断捨離を効率よく進めるためには、まずどの部屋やカテゴリから始めるかを計画することが重要です。
例えば、リビング、寝室、キッチンなど、部屋ごとに整理する順番を決めることができます。
また、カテゴリごとに整理する場合は、洋服、本、食器など、アイテムの種類ごとに優先順位を設定することもできます。
この段階でしっかりと計画を立てることで、断捨離がスムーズに進むだけでなく、途中で挫折するリスクも減らすことができます。
一日に処分するものの設定
整理作業を効率よく進めるためには、一日に処分するものの数を設定することも重要です。
これにより、作業の進捗を確認し、すこしずつ目標を達成することができます。
一日に処分する数は、自分のペースや時間に合わせて設定しましょう。
例えば、10個以上のものを処分することを目標にすると、整理作業がスムーズに進むでしょう。
ただし、自分の能力や状況に合わせて、無理のない数を設定することが大切です。
感情に振り回されない
センチメンタルバリューの判断基準
感情に振り回されずに断捨離を行うためには、センチメンタルバリュー、つまり物や出来事に対する感情的な価値をどう評価するかが重要です。
多くの人が、自分自身の物に対してそれぞれの思い出があるため、その思いが断捨離を難しくしています。
断捨離を行う際には物の実用性だけでなく、その物に対する思い出なども考慮に入れることが大切です。
しかし、そういった感情的な思いがものを減らすことを妨げる場合は、その物を手放す勇気も必要です。
写真を撮ってデジタル化する、友人や家族と共有するなど、感情的な価値を別の形で保存する方法もあります。
「後で使うかも」の罠
「後で使うかもしれない」という考えは、多くの人が断捨離でつまずく大きなポイントです。
このような考えがあると、結局何も捨てられずに物が溜まってしまいます。
しかし、その多くは実際には使われず、場所を取るだけでなく、心の負担にもなります。
この「後で使うかも」の罠を避けるためには、具体的な使用場面を思い浮かべることが有効です。
それが具体的に思い浮かばない場合、その物は本当に必要ない可能性が高いので処分してしまいましょう。
「もったいない」という感情も断捨離の妨げになります!
効率的な方法を選ぶ
こんまりメソッドとは?
断捨離にはいくつかの方法がありますが、注目されているのが「こんまりメソッド」です。
この方法は、整理収納アドバイザーである近藤麻理恵さんが提唱したもので、その方法とは「喜びを感じるものだけを残す」というシンプルな原則にあります。
具体的には、各アイテムを手に取り、「これが喜びを感じるものか?」と自問自答することで、必要なものと不必要なものを明確にします。
この方法を行うことで感情に基づいた選別が可能であり、結果として心地よい空間を作り出すことができます。
一括処分 vs 少しずつ処分
断捨離の方法としては、一括処分と少しずつ処分の2つのアプローチがあります。
一括処分は、短期間で大量のアイテムを処分する方法です。この方法のメリットは、短期間で劇的な変化を実感できる点にあります。
しかし、一度の作業が大変であり、準備や後処理も考慮する必要があります。
一方で、少しずつ処分は、毎日数個ずつアイテムを処分していく方法です。
この方法のメリットは、負担が少なく継続しやすい点です。しかし、劇的な変化を感じにくいというデメリットもあります。
環境に優しい断捨離
リサイクルとリユース
断捨離を行う際には、単に不要なものを捨てるだけでなく、その後の処分方法も重要です。
環境に優しい方法として「リサイクル」と「リユース」があります。
リサイクルは、不要な物を再生して新しい製品に生まれ変わらせる方法です。
一方、リユースは、そのまま他の人が使用できる状態で譲渡する方法です。
どちらも環境負荷を減らす効果があり、資源の節約や廃棄物の削減に貢献します。
特にリユースは、即座に他人の役に立つことが多く、地球環境だけでなく社会貢献にもつながります。
最近ではメルカリなど手軽にリユースできる方法もあるので積極的に利用するといいでしょう。
地域のリサイクル施設を活用する
断捨離で出た不要な物をどう処分するかが問題になる場合、地域のリサイクル施設を活用することが有効です。
多くの地域には、家電製品や衣類、家具などを受け入れるリサイクル施設があります。
これらの施設では、専門のスタッフが適切な処理を行い、再利用やリサイクルが可能な物を選別します。
施設によっては、持ち込んだ物に対してポイントやクーポンがもらえる場合もあります。
リサイクルを行うことで、断捨離を行いながら地域社会や環境に貢献することが可能です。
継続は力なり
ルーチン化のコツ
断捨離を成功させるためには、継続が非常に重要です。
そのためには、断捨離を日常のルーチンに組み込むことが有効です。
まず、目標と優先順位を明確に設定しましょう。
これにより、何をどの程度の期間で達成したいのかが明確になり、計画を立てやすくなります。
次にスケジュールを作成し、その計画に従って作業を進めます。
大きなタスクは小さなステップに分けて、毎日少しずつ進めることがポイントです。
時間管理のテクニックを活用し、進捗を確認しながら達成感を感じることも重要です。
モチベーションを保つ方法
継続するためには、モチベーションを保つことが必要です。
そのためには、目的を明確にし、意義のある目標を設定することが大切です。
また、同じように終活を行っている人達からの、励ましやサポートを受けることも有効です。
そのためには終活カウンセラーやSNSを利用するのもいいでしょう。
またものを減らし、周りを見渡すことであなた自身の進捗を確認し、それがモチベーションに繋がることもあります。
無理をしすぎず、ひとつひとつタスクをこなしていきましょう。
デジタル断捨離も忘れずに
スマホ・PCの整理
物理的な断捨離だけでなく、デジタル情報の整理も重要です。
スマホやPCに蓄積された不要なファイルやアプリ、写真などは、容量が多くなるとデバイスの性能を低下させるだけでなく、情報管理にも影響を与えます。
まずは不要なアプリやファイルを削除しましょう。
次に、必要なファイルはクラウドサービスや外部ストレージにバックアップを取ることで、デバイスのストレージを効率的に使うことができます。
また、定期的にデバイスの整理を行うことで、スムーズな操作性と高いパフォーマンスを維持することができます。
デジタル資産の管理
デジタル断捨離には、デジタル資産の管理も含まれます。
これには、SNSアカウント、メールアドレス、オンラインストレージなどがあります。
またネット銀行などのオンライン情報などもあります。
これらのアカウントやデータは、セキュリティ面でも非常に重要です。
不要なアカウントは削除し、必要なアカウントはパスワードを定期的に変更することが推奨されます。
また、重要なデータは二重にバックアップを取るなど、万全の対策を行いましょう。
まとめ
今回は終活において「ものを減らす」ことの大切さや断捨離のコツをお伝えしました。
ものを減らすことで今までの物や気持ちの整理を行うことができますし、これからの生活に余裕ができます。
断捨離は労力も必要なのですが、今回の記事をきっかけにしてものを減らすための終活を始めましょう。
コメント