仏壇と終活の関係性とは?【仏壇選びのポイントも解説】

仏壇と終活の関係性とは? 【仏壇選びのポイントも解説】

終活とは、あなたの人生の終わり方を自分自身で考え、準備を進める活動のことを指します。
自分の死後のことだけでなく、これからの自分の生活をどのように過ごすか、また、自分が望む最期を迎えるのに何を準備すべきかを考えることも含まれます。

終活の一環としてお仏壇を準備したいと思うこともあるでしょう。
この記事では終活としての仏壇について解説していきます。

この記事のまとめ

➣お仏壇を買うことは死後について考え終活の一環となる
➣終活として仏壇を買うと相続税対策にもなる
➣お仏壇を買うときは事前に調べ、店員にも相談しましょう

この記事の執筆者

Dr.よだ:
2016年に医師免許取得。また浄土真宗西本願寺派の僧侶として教師資格も取得。現在は内科専門医として地域医療や緩和ケアを中心に勤務。地域社会と高齢化社会、生と死に向き合いながら医師として、また僧侶として活動中。終活や人生の豊かさについて考えています。

仏壇と終活

お仏壇と終活の関係性

終活とは、人生の終わりに向けての事前準備を指す言葉で、自分の死を具体的に考え、これまでの人生を見つめ直し、残りの人生を自分らしく生きるための道筋を描く活動です。

その一環として、お仏壇や墓石を生前に用意することが推奨されています。
お仏壇は私たちが信じる宗派のご本尊を安置する場所であり、礼拝供養を家でも行える場所となっています。

そのためお仏壇を生前に用意することは、あなた自身の死後について具体的に考え、感謝の思いを持つ機会を提供することで終活を行うきっかけにもなります。

仏壇を用意するメリット

お仏壇を生前に用意することには、精神的な意義現実的なメリットが期待されます。
精神的な意義としては、お仏壇は本尊を安置する場所であり、家庭の中にある小さなお寺として考えられます。
そのためお仏壇を生前に用意することは、自分の死後について具体的に考えるきっかけとなるでしょう。

現実的なメリットとしては、お仏壇や墓石を生前に購入することは節税対策になります。
仏壇や墓石は「祭祀財産」と呼ばれ、相続財産には含まれません。
そのため、生前にこれらを購入することで、相続財産を削減できます。

仏壇の選び方と設置方法

仏壇の選び方とポイント

お仏壇を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントを考慮する必要があります。
まずお仏壇は家族の信仰心を表現するものであり、家族の宗教的な価値観を反映するべきです。
そのためあなた自身の宗派の教えに基づいて仏壇を選ぶことが重要です。

浄土真宗であれば阿弥陀様のいらっしゃるお浄土を表現しているため「金仏壇」がおすすめです

また壇のサイズも重要な選択基準の一つです。
仏壇を設置するスペースの大きさに合わせて適切なサイズの仏壇を選ぶことが必要です。
特に最近では仏壇のデザインも重要視されており、家の内装や家具と調和するものを選ぶと良いでしょう。

さらに仏壇を選ぶ際には、お仏壇の質感や品質も考慮する必要があります。
耐久性があり、長く使えるものを選ぶことが望ましいです。
また仏壇のメンテナンスや修理が必要な場合、サポートを提供してくれる店舗を選ぶことも重要です。

仏壇の設置方法と注意点

お仏壇の設置にはいくつかの注意点があります。

まずお仏壇は直射日光が当たらない場所に設置しないように注意してください。
直射日光は仏壇の色褪せや劣化を早める可能性があります。
設置方向は各宗派で推奨は異なりますが、基本的にはどの方角でも問題ありません。

またお仏壇の前には十分なスペースを確保することが望ましいです。
これはお参りをする際に必要なスペースであり、仏壇の扉を開閉するためのスペースでもあります。

神棚があるご家庭には仏壇の設置場所は注意が必要です。
お仏壇と神棚はお互い向き合わないように気を付けましょう。
またお仏壇の真上に神棚を配置することは避ける必要があります。

終活と節税対策

終活と節税対策の関係

終活は自分の人生の終わりに向けて事前に準備をする活動を指します。
これには遺言の作成、葬儀の計画、財産の整理などが含まれます。
終活はあなたの死後に家族に負担をかけないため、またあなた自身の意志を明確に伝えるための重要なプロセスです。

終活の一環としては節税対策も重要な要素となります。
終活と節税対策を組み合わせることで、相続税の負担を軽減し、遺産をより多くの家族に残すことが可能になります。

仏壇と節税対策

お仏壇や墓石を生前に購入することは、節税対策の一つとして考えられます。
これは仏壇や墓石が「祭祀財産」と呼ばれ、相続財産には含まれないためです。

祭祀財産とは先祖を祀るために必要な財産であり、不動産や預貯金のような相続財産とは区別されます。
したがって、生前に仏壇や墓石を購入することで、相続財産を削減し、相続税の負担を軽減することが可能になります。

また仏壇を生前に用意することは、あなた自身の死後の事を考え、あなたの人生を見つめ直すきっかけとなるでしょう。
これは終活の目的である「自分の人生を見つめ直し、残りの人生を自分らしく生きる」ことにもなり、終活をスムーズに進めることが出来ます。

仏壇の手入れ

手入れのポイント

お仏壇は、それぞれ信ずる宗派の「本尊を安置」する場所であり、お仏壇の手入れは非常に重要となります。
仏壇の掃除は定期的に行い、埃や汚れが溜まらないように心掛けましょう。

また、掃除を行う際には、布巾や柔らかいブラシを使用し、繊細なお仏壇を傷つけないように注意が必要です。
水拭きは厳禁と言われていますが、取りにくい汚れもあるのですぐに乾いた布巾で拭くことが大事です。

仏壇の掃除を行う際には、合唱礼拝を行い心を落ち着け、敬意を持って作業を行うことは忘れないようにしましょう。

手入れの注意点

仏壇の手入れにおいては、いくつか注意すべき点があります。

お仏壇は繊細ではありますが、特に金箔部分ははがれてしまうので注意が必要です。
拭き掃除ではなく、はたきなどでほこりを落とすようにするのがいいです。

また仏壇の掃除を行う際には、木部分は乾いた布で拭くなど、素材に合わせた掃除方法を選ぶことが大切です。
どうしても落ちない汚れはクリーナーなどを使用することはありますが、艶などが落ちることがあり最終手段となります。

仏壇の掃除は定期的に行うことが重要ですが、毎日行う必要はありません。
週に一度程度の掃除を心掛け、その際には心を落ち着け、敬意を持って作業を行うことが大切です。

おすすめの仏壇の購入方法

仏壇の価格はデザイン、材質、サイズ、製造元、そして販売店の価格設定によって大きく変動します。
また仏壇の価格を決める際には、自分の予算、仏壇を置くスペース、宗派やあなたの好みも考慮に入れる必要があります。

一般的に仏壇は一生に一度の大きな買い物となるため、予算は非常に重要な要素です。
しかし価格だけで決めるのではなく、自分が心から満足できる仏壇を選ぶことが大切です。

仏壇の価格

高価安価
産地国産外国産
サイズ大きい小さい
素材黒檀や紫檀プリント調
装飾伝統的シンプル
販売元仏具店インターネット

仏壇の価格範囲は非常に広く、コンパクトの物であれば2,3万円から数百万円までとなります。
この価格差は、仏壇の材質、デザイン、サイズ、製造元、そして販売店の価格設定によるものです。

高級な材料を使用し、詳細な彫刻や装飾が施された仏壇は、シンプルなデザインのものよりも高価になります。
黒檀や紫檀などの銘木が用いられている場合には高価だが耐久に優れており、一方でプリント調のものは安価ですが耐久性が乏しいです。

サイズも重要で、やはり大きく装飾が細かいお仏壇は材料費や作成費も高く高価となります。

また、職人も価格に影響を与えます。熟練の職人は長年にわたる経験と技術を持っており、その仏壇は高価となります。国内で生産されたお仏壇は価格も高い傾向です。
安価のお仏壇は作りが甘い部分もあり、壊れやすいこともあります。
外国産にこのようなお仏壇が多いです。

店舗で買った場合には、アフターサービスを提供するものがあるため、お仏壇の価格を高く設定していますことがあります。

仏具店で購入する場合

最もおすすめなのはお近くの仏具店で購入するのがいいです。

仏具店のメリットとしてはあなた自身の宗派や間取りを店員さんと相談しながら最適の仏具一式をそろえることが出来ます。

また実際に見ることが出来るのでお仏壇のサイズや質感などを実際に見ることができることも仏具店で買うメリットです。
店舗で買うと修理などの保証もあるので確認しておくといいでしょう。

デメリットとしてはお近くに仏具店がない場合は遠くまで出かけないといけない事が挙げられます。

仏具店でお仏壇を選ぶポイント

・店員さんが丁寧に対応してくれるかどうか
あなた自身の宗派などをしっかり聞いてくれて、適切なお仏壇を選んでくれるお店がいいでしょう。

・値段が適切かどうか
場所によっては割高なお店もあります。
始めて購入される方は大手のお店が安心です。

インターネットで購入する場合

インターネットで購入するメリットとしては、やはりその種類の多さでしょう。
店舗にないお仏壇でも購入することができますし、お値段も仏具店で買うより安いことが多いです。

しかしながらデメリットとしては直接確認して買うことが出来ないことは注意が必要です。
仏具店の店員さんに相談しながら買うこともできないので、ある程度の予備知識もないといけません。

また高価なお買い物となるので信頼できるお店で購入することもポイントです。

インターネットでお仏壇を選ぶポイント

・信頼できるお店かどうか
高価な買い物であるため、粗悪品が届くなどの詐欺行為に注意が必要です。
実際に店舗があるサイトで買うと安心です。

・予備知識をしっかり調べておく
宗派によってはお仏壇の向きや仏具が異なります。
間違ったお仏壇を買わないように注意してください。

まとめ

今回の記事では終活とお仏壇の関係性について解説しました。

お仏壇を買うことであなた自身の死後について考え終活の活動の一環になるだけでなく、相続税対策にもなり経済面でもメリットとなります。

一生に一度の買い物になるでしょうし、しっかり相談してあなた自身に合ったお仏壇を探してみましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました