終活:自宅の介護はいらない人へ【老人ホームの後悔しない選び方】

終活 自宅での介護はいらない人へ 老人ホームの後悔しない選び方

介護は家族にやってほしくない・・・

老人ホームはどう選んだらいいか心配

終活とは、あなたの人生の終わり方を自分自身で考え、準備を進める活動のことを指します。
自分の死後のことだけでなく、これからの自分の生活をどのように過ごすか、また、自分が望む最期を迎えるのに何を準備すべきかを考えることも含まれます。

あなたの死後、家族や残された人たちの負担を減らすことも終活の目標と言えるでしょう。

老後を考えるにあたって、自分自身の健康状態や介護についてはしっかり考える必要があります。
「家族の負担を減らしたい」「自宅での介護はいらない」と考える方は、老人ホームについて予め知っておくのがいいでしょう。

今回は終活における老人ホームについてまとめていきます。

この記事のまとめ

➣家族に負担をかけたくない場合は老人ホームがおすすめ
➣老人ホームは様々な種類があり、見学して決めるのが良い
➣自分に合った老人ホームを決めることで終活を進めることが出来る

この記事の執筆者

Dr.よだ:
2016年に医師免許取得。また浄土真宗西本願寺派の僧侶として教師資格も取得。現在は内科専門医として地域医療や緩和ケアを中心に勤務。地域社会と高齢化社会、生と死に向き合いながら医師として、また僧侶として活動中。終活や人生の豊かさについて考えています。

終活における老人ホーム

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老人ホームと終活の関わり

終活の一環として、老人ホームの選択は非常に重要な要素となります。

自分が高齢になったとき、どのような環境で過ごすかは、自分のQOL(Quality of Life:生活の質)に大きく影響します。

では実際に高齢になった時に皆さんはどこで介護を受けたいと思っているのでしょうか。

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参考:内閣府 世論調査

内閣府の調査では、4割近くの人が自宅で介護を受けたいと思っているようです。
その理由として多い順から

・住み慣れた自宅で生活を続けたいから
・他人との共同生活をしたくないから
・施設に入るだけの金銭的余裕がないから

などが挙げられているようです。
自宅で介護を受けたい場合には家族の負担も大きくなるため、事前に話し合っておくのがいいですね。

また金銭的余裕については介護保険を利用することで負担も軽減されます。

一方で老人ホームやグループホームに入所したい方も4割程度います。
こちらの理由として下記の理由が挙げられています。

・家族に迷惑をかけたくないから
・専門的な介護がうけられるから
・家族は仕事をしているなどで、介護の時間が取れないから


やはり家族の負担を気にしてる方が多いようです。
家族に迷惑をかけないためにも、あらかじめ介護のことなどエンディングノートにまとめておきましょう。

自分に合った老人ホームの選び方

老人ホーム選びは、自分の将来を見据え、自分自身の生活スタイルや健康状態に合わせて最適な環境を選ぶ必要があります。
そのためにはあなたの今の状態、将来の事を考えあらかじめ老人ホームなどの見学や資料請求をしたうえで選ぶ必要があります。

老人ホームの種類と特徴

様々な老人ホームの種類

老人ホームにはさまざまな種類があります。

種類運営入居条件必要費用特徴
介護付き有料老人ホーム民間要支援1~約20万円/月定額で介護サービスを利用可能
住宅型有料老人ホーム民間自立~約15万円/月比較的安価に介護を受けることが出来る
サービス付き高齢者向け住宅民間自立~約15万円/月住宅として扱われる
グループホーム民間要支援2~約10万円/月地域密着型のサービス
ケアハウス公的自立~約10万円/月経済負担が少ない軽費老人ホーム
特別養護老人ホーム公的要介護3~約12万円/月特に介護が必要な方が入居
介護老人保健施設公的要介護1~約10万円/月在宅復帰を目指す
介護医療院
(介護療養型医療施設)
公的要介護1~約10万円/月医療が必要な方が多い

代表的な老人ホームは以上の8種類となります。

それぞれ介護の必要度や経済的な負担に応じて入居できる施設が変わってきます。
自分で選ぶのが難しい、不安である方は一度相談してみるのがいいでしょう。

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老人ホーム選びのポイント

老人ホームにはさまざまな種類があり、それぞれに特徴や入居条件が異なります。

失敗しないためにチェックすべき点をいくつか挙げていきます。

立地

立地条件は施設を選ぶにあたって非常に大切です。

あなたが住みたい地域であることはもちろん、家族が面会に通いやすい場所であることが重要です。

また緊急時にすぐに駆け付けることが出来るように夜間のアクセスも考慮しておくのが良いでしょう。
立地条件でチェックすべき点は以下の通りです。

・最寄り駅からの距離
・車での距離や時間
・タクシーを使った時の時間や値段

費用

老人ホームにかかる主な費用は「入居一時金」「月額利用料」です。
公的運用施設では入居一時金は一切かからず、月額利用料も安い傾向にあります。

入居一時金とはいわゆる家賃の前払いに当たります。
民間運営の老人ホームのみ必要で、平均余命などを参考にして入居者が住むであろう期間の賃料や介護費を入居時に支払います。
みんなの介護によると全国の入居一時金の平均値は71.2万円、中央値は5.5万円とのことです。
平均値は超高額な値の影響を受けやすいので、真ん中の数値は中央値を参考にするのが良いでしょう。

途中退去となる場合は返還金があることが多いですが、トラブルとなることも多くあらかじめ確認しておきましょう。

施設が豪華な場合や年齢が若い場合は入居一時金が高くなる傾向にあります。
場合によっては数千万かかることもあるので、あらかじめ準備が必要です。

月額料金は光熱費や介護サービス費など毎月かかる費用です。
全国の月額利用料の相場は平均値13.5万円、中央値12.1万円となっています。

介護・医療体制

老人ホームを選ぶ際には、手厚い介護や医療体制があるかどうかを確認する必要があります。
主なチェックポイントは以下の通りです。

・看取りが可能か
・在宅での介護を継続できるか
・認知症のケアが出来るか
・スタッフの人員配置(常勤か非常勤か、夜勤の人数、理学療法士等の在籍の有無)
・提携している医療機関
・診察や健康診断の頻度

介護の体制として「入居者3人に対して最低介護スタッフ1名以上の配置」などの基準があります。
夜勤が極端に少ない場合、常勤の人数が少ない場合は注意が必要です。

また老人ホームで最期を迎えたい、病院で最期を迎えたいなどの希望がある場合は看取りが出来るかどうかは確認しておきましょう。

入居条件

施設ごとに入居できる介護度は異なります。
終活のようにあらかじめ元気なうちから準備しておきたい場合は自立していても入居できるかどうかは確認しておく必要があります。
条件があることがありますが、自立していても入居できる施設は以下が挙げられます。

・サービス付き高齢者向け住宅
・グループホーム
・ケアハウス
・介護付き有料老人ホーム

終身まで住みたい場合は、介護度が変わった場合や認知症になった場合、入院になった場合に入居し続けられるかも確認しておきましょう。

食事

食事は、時に住み替えの理由になってしまうほど重要な要素です。
味付けが好みに合うか、出来る限り試食を行ってみてください。

通常の食事が難しくなった場合、または介護度が重くなっても住み続ける場合は、身体状態に合わせた形状で食事を提供してくれるか、その対応料金についても確認が必要です。

設備の充実度

実際に住むことになるため、設備がどれだけ充実しているかも大事になります。
具体的には以下のような点についてチェックしてみましょう。

・個室や廊下が十分な広さがあるか
・エアコンなどの冷暖房は完備しているか
・浴室やトイレの清潔具合はどうか
・車いすなどバリアフリーに対応しているか
・キッチンなど個人で使用できるスペースはあるか

老人ホームの部屋や共同スペース、備品などを確認してあなた自身が安心して住むことが出来るかどうかは確認しておく必要があるでしょう。

施設の雰囲気

老人ホームの雰囲気を知るためにはホームページだけでは分からないため見学が必須です。
見学時には以下の点を注意してみてみましょう。

・レクリエーションやイベントが盛んか
・入居者やスタッフの年齢層
・スタッフの人柄
・入居者の雰囲気

あなたがおしゃべりが好きであれば交流が多くにぎやかな雰囲気を選んだり、寡黙な方であれば静かな施設を選ぶのがいいでしょう。

まとめ

今回の記事では老人ホームの選び方についてまとめました。

終活をするにあたってあなた自身の介護について考えたときに、「自宅で介護はいらない」「家族の辛い顔はみたくない」という方は多いと思います。
そういった方は今のうちに老人ホームを探して自分に合ったサービスを利用していきましょう。

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